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8.T-Supportを装用した走行動作に関する研究

片麻痺患者さんが走るって、結構ハードル高いやん?
どのレベルの患者さんから、走行練習するか、って悩ましいやん?
まぁこのスライド見てみて。

8-1.片麻痺患者さんが走るときに、T-Supportって何らかのお役に立てるのかもしれない。

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はじめに。
脳卒中片麻痺患者の歩行能力の改善は、ADLに直結するため獲得すべき動作です。
その中で、走行は歩行に比べ難易度が高く、臨床現場で目標として挙げられることが稀です。
しかし、近年ラットの実験からも走行運動が運動機能や皮質レベルの可塑的変化を強化させることから、今後走行が研究でのトピックとして挙がる可能性があります。

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走行とは、歩行と異なり両足で支持する時期がなく、支持相と両足が地面から離れる時期である非支持相に分けられます。
パラメータである走行速度は重複歩長とその頻度との積で表されます。
またその重複歩長は、着地後の蹴り出し力と相関があります。
このことから走行において蹴り出し力である足関節底屈力の強化が重要となってきます。

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そこで当院が積極的に使用しているT-Supportについてです。
これまでのT-Supportは歩行動作を対象に歩行因子を向上させるという報告が多くされています。
このような結果は前面で体幹と下腿を繋ぐ弾性バンドによって、股関節屈曲・伸展運動を必要なだけ補助するからであると推察されます。
特に立脚後期での股関節伸展角度の拡大が認められ、結果として蹴り出し時の足関節底屈力増大に寄与すると考えられます。
この歩行におけるT-Supportの効果は、走行においても生じるのではないかと考えました。
しかし、T-Supportが脳卒中片麻痺患者の走行に使用された報告は散見されません。

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本研究の目的は、T-Supportの使用が、脳卒中片麻痺患者の走行に及ぼす効果を検証することです。

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対象は60歳代で初発脳卒中片麻痺患者1名としました。
フリーハンド歩行は自立していましたが、「電車に乗り遅れそうな時には小走りになる」という発言から走行を評価しました。
走行時の歩容は、前方への推進力に乏しく上方へ跳ねるようなフォームでした。

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検証方法は、10m直線路を走行した際の時間・歩数・速度・歩幅を測定しました。
加えてT-Supportの弾性バンドに張力が発生したタイミングをパシフィックサプライ社製ゲイトジャッジシステムを使用し測定しました。

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T-Support未装着時と装着時の動画です。
未装着時と比較し装着時には体幹前傾角度は拡大し、ストライドが伸びています。

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10m走行の結果です。
T-Support装着により走行時間・歩数・速度・歩幅の向上が認められました。

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次に張力発生のタイミングについてです。
これは走行における弾性バンドの貢献を示唆します。
検証結果より、弾性バンドはプレスイング〜イニシャルスイングで最も伸張されていました。

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考察です。
T-Supportにより10m走行因子が向上した要因として、まずT-Supportが蹴り出しでの底屈力の増大と振り出しでの股関節屈曲トルクの増大に関与したと考えます。
蹴り出しでの底屈力の増大は股関節伸展角度が拡大した結果、相対的に足関節が背屈位となったことに起因していると考えられます。
またプレスイング〜イニシャルスイングで最も弾性バンドが張力を発生させた結果、振り出しでの股関節屈曲トルクが増大したと考えられます。
このことからスイングスピードが高まり10m走行が向上したものと考えます。

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もう1つの要因は、T-Supportの使用が体幹・骨盤前傾角度を拡大させ蹴り出し時の前向き床反力ベクトルを増大した結果であると考えます。
つまりT-Supportは、体幹に作用し推進力を生み出したと考えます。

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まとめです。
本研究は脳卒中片麻痺患者の走行動作に介入した数少ない研究です。
検証結果からT-Supportの装着により走行動作能力の向上が得られました。
T-Support装着の利得は蹴り出しでの足関節底屈力、振り出しでの股関節屈曲トルク、体幹・骨盤前傾角度への効果であると示唆されました。

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…まぁ脳卒中を発症する患者さんは比較的高齢の方が多いので、運動麻痺が極軽度でも、なかなか走行練習まで行うということは少なかったりするんだけどね。
だからなかなか症例も集まらないとは思うんだけど。
また機会があればまとめてみましょう。

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ニックネーム
中谷知生
所在地
兵庫県宝塚市にある、宝塚リハビリテーション病院に勤めています。
職業
理学療法士です。

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